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2007年05月14日

物件の売りの戦略と実例

物件を持っているといずれ売却という選択肢があります。
そのときの戦略として私が自分なりに考えた手法を書きます。
これが必ずしも実際にうまくいくかどうかはわかりません。

不動産の価格というのは、理論上でもいろいろあります。

A、積算
土地の路線価などでの土地の標準的な価格と建物の減価償却を考えた現在価値の総和

B、収益還元法
家賃収入などがある賃貸物件でよく適用される方法ですが、簡単にかけば、その構造、築年、家賃年収、地域で利回り何%が適正か?などで家賃から逆算して物件の販売価格を出す。
よく聞くのが、都心のRCだと3〜5%ですとか埼玉ならRCで利回り8〜10%ですなど。同じ地域でも築年数が古いと融資期間が短くなるので利回りは上昇する傾向にある。

C、土地(古屋あり)
土地の路線価などでの標準的な価格から古屋があるので、その解体費用だったり、もしも入居者がいる場合は、立ち退きに費用がかかるのでそれも勘案して土地値から引いて値づけする。
土地値−(解体費用+立ち退き費用)=売値

D、取引事例比較法
地域の似た物件が最近あるいは数年前にいくらで実際に取引されたかを基に比較対象との違いを加味して価格を出す方法。
同じ町内で同じくらいの面積の土地が今年売買されたが、その売買された土地は、角地で今回の物件は角地ではないので95%(この数字はいい加減です)で査定するなど。

不動産の価格の決め方は、おおざっぱには上記のようなものがある。
しかし、売り物は1つであり、どの価格をつけるのが正しいかまたほかの方法は正しくないかというようなことは難しい。
また、不動産屋は、売買価格の査定をしてくださいと言われれば、上記のどれかまたは複数を組み合わせて妥当と思われる価格を提示する義務があるらしいが、あまりに極端なことでなければ売り手がこの値で売りに出してくださいと言われればレインズなどにその価格で売り情報を出すだろう。

また、売値も買い主を不動産業者と想定する場合とエンドユーザーを想定する場合で価格は異なるだろう。
不動産業者が買うと想定する場合は、買った業者がエンドユーザーに売るわけで利益が乗りますのでその分売値は下げなければ売れないわけです。

では、A、B、C、Dでどの価格が一番高いでしょうか?
A>Cであることは明確にわかりますが、AとBとDのどれが一番高いかは一概に言えません。
そこで、不動産屋でA、B、Dでの家賃を査定してもらって一番高い評価が出る価格を基にそれよりもちょっと高めの値付けを自分でしてとりあえず売りに出すのが一番いいでしょう。(売れるかどうかは別ですが、普通は指し値がつきますからはじめから高めに出しておいて指し値が来ても相場よりちょっと安い程度かうまくいけば相場以上で売れるようにしておくといいかと思っています。指し値をする人も一般的にはあまり大幅な指し値をするひとは少ないし、大幅に指し値されたら売らなければいいわけです。)



さて、ここで、収益物件を売ることを想定した場合は、物件価格の査定はどこに依頼しますか?どこに情報を流しますか?

査定については、何社かに依頼して査定内容の違いを比較するのもいいかもしれません。1社だとその会社が売りやすいように安い価格での査定しか出さない可能性もあります。

どこに情報を流すか?高く買ってくれる可能性があるところへ出すのがいいと思います。
では、どこが高く買ってくれるのか?
資産家や地主の方などお金と銀行への信用力のある方。エンドユーザーです。決して業者に売ってはいけません。
では、資産家や地主などに売るにはどうするのか?
大手系の不動産業者など資産家や地主を顧客に抱えていそうなところに重点的に情報を公開する。

みずほ信不動産販売
三井不動産
三菱地所
東急リバブル
野村アーバンネット
などの大手系、財閥系、信託銀行系列など。
資産家は、大手系、財閥系、信託銀行系などが多く抱えています。
みずほ信不動産販売では、ゆうゆうオーナーズ倶楽部という会があり、物件情報が定期的に郵送されてきます。
ここに出てくる売り物件の情報は、私なんかがみるととても買う気になれないような利回りの低い物件がたくさんありますが、きっと資産家の方々はこういった物件を好んで購入されるのでしょう。
リック、クリスティー、健美家などに出てくる物件(同じ物件もまったく出てこないとは言いませんが)とは、ちょっとターゲットが違うかなって感じです。

また、売りたい物件の地場の不動産屋を回るのもいいと思います。
それは、地主さんは、目の届くところの不動産を欲しがる人がいます。そういうひとは、価格よりもその立地が欲しいとなり高くても買ってくれる可能性があります。
地主でなくてもたとえば、地元の店舗などの経営者が、社員寮として店舗の近くにマンション、アパートを欲しいという需要がありますね。場合によっては、経営者もそこに住んで店舗の管理を効率よくしたいなどということもあるかもしれません。
こういう場合は、近くの売り物件というのが出てきたら教えてくださいと地元の不動産業者に話をしている可能性があります。
そうすると、その方に売り情報がでたら先に教えますよね。

それから、たとえば、隣地の方に売却の意志があることを伝えるのもいいと思います。隣地の方が、どういう理由かはわかりませんが、土地を買いたいという可能性はあります。
将来の建て替え時に大きな建物を建てたいとか、旗竿地を持っていてあなたの土地を購入すると持っている土地の担保価値が高まるからということも有るかもしれません。

うちでも自宅はそれなりの広さの土地はありますが、もしも隣地がいま売りに出れば購入したいと思っています。数年前、隣地が売りに出ましたがそのときも欲しいことは欲しかったのですが、まだ家賃収入が低かったので、とても収益の出ない将来の自宅建て替え時に広い家を建てるための土地は購入できませんでした。
隣地が売りに出たら、相場よりもちょっと高いとしても今なら買うと思います。(家賃収入が増えたためそういった土地を購入する余裕ができたので)

売りのポイントは、高く売るためには、広く情報を公開することです。下手な鉄砲数打ちゃ当たるかもしれないってとこですね。(広く公開してももちろん買い手もいないかもしれないですが)



うちの売りの実例を書きます。
2年前に都内(大田区)に保有していた築29年のRCマンションを売却しました。表面利回りで確か10%くらいに設定して、実際の入居率は80〜90%くらいでした。
土地の形状は、昔は正型地だったようですが、道路の拡幅でカーブのところだったので、三角形に切り取られた土地で115平米しかありません。
今後、建て替えを考えたときに、三角形の土地では建築コストは高くなるし、RCなので解体費用もかかるという物件です。
また、1Fが建設当時はピロティーだったのですが、その後、店舗に変更して、さらに店舗の入居者がかってに増築までしていたという物件です。(1Fがそのため未登記部分あり)
土地値は、いま不動産投資羅針盤というソフトで査定してみると土地が約4500万円、建物が2700万円で積算合計7200万円でした。

このときは、売りに出した理由が、みずほ信不動産販売がキャンペーンで売物件の依頼をしたら売れても売れなくても商品券1万円分くれるという広告を見たからです。
売れたら売れたでいいけど安く売るつもりはなかったので、査定は依頼せずに自分で値付けをして出しました。
当時は、もっと築年数が新しければこの利回りでも有りましたが、さすがに築29年ではちょっと高いなあという印象がある値付けでした。(商品券目当てと売りの練習的なもので本気で売るつもりじゃなかったですから高く設定したのですが。)
それで、自分の考えでは売れるわけがないので、3ヶ月の専任期間が外れたらほかの大手系、財閥系不動産業者にも出すだけ出してみて様子をうかがってみようとか思っていました。運良く売れたらラッキーということです。

このころに、ちょうど親がCFネッツのセミナーに行って倉橋さんかほかの方に売りに出しているという話をしたようです。
後日、CFネッツの担当者が家に来訪して、(私はセミナーも担当者の来訪時もいませんでしたので詳しくはどんな話だったか知りません。)うちで売りの手伝いをさせて欲しい、いまの売値じゃ高くて売れませんよみたいなことを言われたようです。専任期間もあり、結局そのまま帰っていただきました。


ところが、専任期間に満額で買い付けが入ってびっくりしました。
しかし、結局ローンがつかずに一度話が流れました。
その後、また同じ人が別の金融機関で融資がつくということで指し値が入りましたが、再度買い付けが来ました。
当時としてはその値段でも高いと思いましたので、本気で売る気もなかったのですが結局売ってしまいました。
11000万円以上で売れました。

その後、運良く、通販大家さんの新築11%物件の情報が出てきてそれを買いましたので(2億弱)資産の組み替えとしては非常に効率よくできたと思います。

後日、銀行担当者と話をしたなかで、この売却物件の売値の話をしたときに担当者がよくそんな高値で売れましたねと驚いていました。

この高値で売れた理由が、買い主が近くで店舗経営をしていて、コンビニなので、夜中にトラブルがあったり、バイトが急に休んだりすると家からタクシーなどで駆け付けるということらしいのです。
住んでいるところも近いわけではないので、たぶん到着まで時間がかかるとかタクシー代がかかるとかで近くに物件をほしかったようです。うちの物件からは徒歩1分程度です。
また、たぶん店舗経営などが順調なのでしょうね。フルローンに近い金額がでたらしいです。(本当かどうかは不動産屋の話なのでわかりませんが。)


ただし、当時は高く売れたと思いましたが、いまもしもその物件を保有していたら今の市況ならたぶんもっと高く売れたと思います。
しかし、結果としては、新築11%の物件が買えたので(売ってなければ買ってません。)結果はいままで持っていなくてよかったのかもしれないですね。
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